屋久島農園再生プロジェクト

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第49話 2012年8月 変色の病
第49話 2012年8月 変色の病


第48話 2012年8月 自分にはない才能のハイライト】
種子島研修で、自立支援の現場を目の当たりにしたハルオJr。
具体的な企画イメージのヒントを受け取ったのであった。
一方農園では、夏の魔物が襲い掛かるのである…。


登場人物一覧


―――2012年8月 再生農園―――
ハルオ父:「…こりゃいかんな。かいようがきてる。」


ハルオJr:「ええー?マジかー!?」


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解説:ハルオ父がいう「かいよう」とは「かいよう病」という柑橘の病気のことです。細菌性の病気で写真のように葉が黄色く変色していしまいます。これが実にまでつくと、外観が悪くなるだけでなく、味にも影響をおよぼします。


父:「…となると、かいようがきてる芽を摘むのが優先だな。」


Jr:「そうだね。」


解説:「かいよう病」は新芽がかかる病気です。本来ならぽんかんやたんかんはかかりにくい部類らしいのですが、屋久島では気候のせいか大繁殖してしまうことがあります。感染してしまう性質のため、病気にかかった芽は全て切り落としてしまいます。枯れ枝除去と同じく地味で地道な作業なのです。
関連エントリ:第41話 2012年7月 ナカラセくん召喚



―――現在、作業中―――
ジョキジョキジョキジョキジョキジョキ……


Jr:「この病気って細菌性なんでしょ?だったら殺菌とかできないの?」


父:「病気にかかる前なら、予防は出来なくはないがかかるときはかかる。」


解説:果樹の場合、木の健康を考えながら栽培する必要があります。病気にならないように予防をしたり、病気にかかったら除菌をしたり、殺虫をしたり。
そこまでしても、病気にかかる時はかかります。まして屋久島のように高温多湿で雨が多いと病気にかかりやすかったりします。さらに再生農園の場合は木が弱っているので尚更です。



Jr:「いっぺんに殺菌できて、病気が治れば楽なのになぁ。」


父:「そうそう、うまくいくもんでもないからな。」


Jr:「まあね。」


ジョキジョキジョキジョキジョキジョキジョキ……。


Jr:「ところでさ、この切った新芽の枝だけど。」


父:「ん?」


Jr:「切り落としたのが、木の下にいっぱい落ちてるじゃない?」


父:「ああ。集めて焼いてしまわないとな。」


Jr:「ほっとく。っていう選択肢はないの?」


父:「はぁ?」


Jr:「だってさ、かいよう病は上から下に感染る病気でしょ。地面にいくらあってもこれ以上広がらないなら枝はこのままでもいいんじゃない?」


解説:かいよう病は水を媒体として感染する病気です。そのため、雨のときなどに上から下へと感染するという特徴があります。


Jr:「うまくいきゃあ、この枝が腐って肥料になって…とか。」


父:「あのな…いくらそうだからって全く感染のリスクが無くなるわけじゃないだろうが。それに園が汚いだろ、片づけないと。」


解説:父は几帳面でキレイ好きです。そのため、園の整理や草払いをしょっちゅう行っています。逆にハルオJrはズボラ。多少園が片付いてなくても生育に影響がなければ気になりません。合理的なところがあるので、むしろ、草が生え木が腐る方がいいこともあるのではないか?とか考えてしまったりします。見た目よりも実利を取るタイプのようです。


Jr:「ふーん。(この手間を省ければ、別の事に時間を使えるかもしれんのにな…。)」


父:「はぁ(ため息)」


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父:(この息子は本当に面倒くさがりだな…。こんなことでは一人前の農家になれんかもしれん…。)


Jr:(栽培も大切だけど、手間を省いて時間が出来れば、販促とか営業とか宣伝とか企画に時間が使えるのになぁ。)


Jr:(結局、農業もビジネスの一形態である以上、どう売るか?をもっと真剣に考えてなきゃだし。)


Jr:(市場とか農協に売ってもらうだけじゃ、発展性がないし、なにより面白くない…。)


Jr:(販売のチャンネルは数がある程度あった方がいいだろうし。)


Jr:(…待てよ。焼くのはアレとして、切り落とした枝を集める作業は人手があった方が短時間で済む。…こういう仕事をしてもらえばいいんだ。となるとあとはスケジューリングと、嫌じゃない仕事として提供できるか、だな。)


父:「よし、今日はここまでだな。」


Jr:「うん。そうだね。」


Jr:(イメージが湧いてきたな。)


夏の魔物は実の品質に影響を及ぼす病気であった。地道な作業で除去していく父子。
作業の手間を省きたいハルオJrとそういう仕事の積み重ねが大事だと考える父。
父の心配をよそにハルオJrは次なる企画のイメージを温めていくのであった。
次回、"第50話 2012年9月 農業と福祉のコラボへ"に続く。


登場人物一覧


バックナンバー
第1章 「農園再生導入編」まとめ(第1話~第14話)
第2章 「プロジェクト始動編」まとめ(第15話~第25話)
第26話 2011年12月 第一号モニター
第27話 2011年12月 平地と斜面
第28話 2011年12月 息子よ、サポートメンバーは集まっているか
第29話 2012年3月 こだわりの土づくり
第30話 2012年3月 土作りの次は栄養を
第31話 2012年4月 予想外のスピード
第32話 2012年4月 太陽の恵みを取り込め
第33話 2012年4月 激論!父vs子
第34話 2012年5月 いつもの作業風景
第35話 2012年5月 電気を通すために
第36話 2012年6月 世代交代?
第37話 2012年6月 無視できない存在
第38話 2012年6月 備えあれば
第39話 2012年6月 ハルオJrへの相談
第40話 2012年7月 父の正論と息子の理論
第41話 2012年7月 ナカラセくん召喚
第42話 2012年7月 園長のお話
第43話 2012年7月 そうだ、研修に行こう!
第44話 2012年7月 お前の考えてる事が分からない
第45話 2012年7月 それこそが村おこし!
第46話 2012年8月 東京からの応援団
第47話 2012年8月 農園再生プロジェクトver.2.0
第48話 2012年8月 自分にはない才能
第50回のタイトルは「農業と村おこしと福祉のコラボ」の予定でしたが、内容が長くなるので分かりやすさを優先し話を何回かに分割することにしました。
なので、第50回のタイトルは「農業と福祉のコラボへ」に変更しました。
[2012/12/17 01:44 ] | 農園再生プロジェクト | コメント(0) | トラックバック(0) | page top
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