屋久島農園再生プロジェクト

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第48話 2012年8月 自分にはない才能
第48話 2012年8月 自分にはない才能


第47話 2012年8月 農園再生プロジェクトver.2.0のハイライト】
次なる戦略の基本イメージを固めつつあるハルオJr。
それは、地域と農業と村おこしと福祉を複合させた戦略であった。
ハルオJrは下ン牧さんの助言に従い、イメージをさらに具体化させるために、種子島の研修に臨むのであった。


登場人物一覧


―――2012年8月 種子島―――
ハルオJr:「種子島に到着ーーーー!!久しぶりやなー。」


解説:屋久島に住んでいるからといって、隣の種子島に隣町に行くように行くということはあまりありません。海を隔てているということはそれほど大きな地理的条件だということなのです。実際にハルオJrは種子島に初めていったのは、2年前に帰郷してからです。


事務長:「さて、『こすも』の代表が来ているはずなんですが…。」


解説:NPO法人こすもは、県内屈指の先進的な取り組みをしている福祉NPO法人です。特に就労支援に力を入れていて、様々な仕事を障がい者と共に行っています。その取り組みが新聞などに取り上げられることもあります。
参考画像
DSC_0120.jpg
関連エントリ:第43話 2012年7月 そうだ、研修に行こう!


こすも代表:「いやー、事務長さんお久しぶりです!お待ちしていましたよ。」


事:「これはどうもどうも。今回はお世話になります。こちらがこだまクラブのメンバーです。」


園長:「はじめまして。今日はよろしくお願いします。」


下ン牧:「よろしくお願いします。」


Jr:「よろしくお願いします!」


解説:こだまクラブのメンバー10名近くが参加していました(ナカラセくんなど)が、物語の都合上と長くなってしまうため、今回は割愛します。他のメンバーの方許してください。


こ:「さて、種子島は初めての方が多いそうですので、時間はあまりありませんがちょっとだけ観光も楽しんでいただきましょう。」


一同:「おおー!やったー!!」


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―――数時間後 こすも作業場―――

こ:「さて、ここからが本題ですが、ココが我々のメインの作業場となります。」


事:「私は何回か来たことあるんですけど、本当にいろんな仕事をされているんですよ。とても参考になります。」


下:「ハルオJr、ちゃんと見ときなさいよ。」


Jr:「はい。」


こ:「えー、まず、ここでごみの分別をしています。発砲スチロールの処理や空き缶を潰して固めるなどの作業をして、業者さんに引き渡すわけです。」


園:「スゴイ!こんなに機械が入ってるんですね。そんなに仕事あるんですか?」


こ:「毎日仕事ありますよ。」


Jr:(みんな生き生きしてるなぁ。)


こ:「はい、では次はこちら。ここではつばき油を作っています。かなり好評です。」


Jr:「へー、つばき油って特殊な機械とかなくても作れるんですね。」


こ:「昔はそういうのなくても作っていたわけですからね。こだまクラブさんも作ってみたらいかがですか?」


園:「うん、それはいいかも!」


下:「アリだわね。検討してみましょう。」


園:「この隣はなんですか?」


こ:「廃油で燃料を作っています。ウチの車両関係はほとんどこの廃油燃料で動いていますよ。」


Jr:(規模がすごいな。スケールメリットってやつだわ。)


こ:「じゃあ、二階にいってみましょうか。」


一同:「はーい!」


こ:「えー、ここでは天然塩を作っています。今してもらっている工程は塩の不純物を取り除く作業です。肉眼で確認しながら、ピンセットで不純物をすべて取り除いてしまいます。」


Jr:(すごい集中力…!)


cosmo.png


Jr:(あんな細かい作業を、あのスピードで、黙々と…。これは注意力散漫なオレには無理だわ。)


Jr:「こういった作業はみんな出来るもんなんですか?」


こ:「ここでは、障がい者本人の適正と希望を最大限考慮してしてもらう仕事を決めています。だから、いろんな仕事をしているわけです。仕事が多ければ、何か得意な事とかしたい事があるはずですからね。」


Jr:(それもスケールメリットか。ある程度人数がいなければ仕事を増やすことも難しいからな…。)


下:「障がい者にも当然だけど、得手不得手があるのよ。そして得意な事には普通の人じゃ考えられないくらいの集中力を発揮する人もいる。これはもう、才能と呼べるよね。」


Jr:「…才能。自分にはない才能…。それを活かすことが出来れば、何かが出来るってことか…。」


Jr:(ということは、相手を見て仕事を用意することが出来ればいいってことだな。なんにせよ、自分に出来ない・苦手な分野の事をしてくれる人、得意な人がいれば、出来る事は広がるな…。)


園:「自分の得意な事、やりたい事が選択出来て、それをしているから、みんな生き生きしてますね。」


こ:「そこがウチの最大の長所だと思っていますよ。」


Jr:(人数が少ないとたくさんの作業は用意するのは難しいか…?いや、待てよ。例えば同じ農作業でもプロセスを細分化させれば、それぞれの才能を活かすことが出来るかもしれない…。それだ!出来上がるモノは1つでもプロセスは違うものがある…。そこを上手く分ければ違った性格の仕事が出来る!!)


こ:「これからも、もっとたくさんの仕事が用意できれば、社会と障がい者の窓口になれるし、もっと多くの人に働いてもらえます。だから我々は人に会わせた仕事を探したりしているわけです。」


Jr:「なるほど…。参考になります。」


Jr(事業そのものは増やせないとしても、仕事を作業を分ける。これなら今やってることを見直せば済むからコストも少なくて済む。段々輪郭が見えてきたな…。)


こ:「では、時間もありますし、そろそろ港にお送りしましょう。」


一同:「はーい!ありがとうございました!!」


―――数時間後 屋久島某所―――


下:「ハルオJr、どう?参考になった?」


Jr:「はい。ものすごく参考になりました。人に合った仕事を用意するという姿勢はものすごく参考になります。」


下:「そうね。普通は仕事に人を合わせるのに、面白いわよね。」


Jr:「はい。」


下:「でもね、今ある仕事をしたくなるようにする、っていうのも必要なことよね。」


Jr:「!!」(そうか!したくなればどんな仕事でもいいわけか!!!)


下:「とりあえず、つばき油は作ってみようと思ったし。」


Jr:「そうなんですか!?あれ、面白そうでしたもんね!!」


下:「あなたにも企画がもっと具体的になるように頑張ってもらわないとね。」


Jr:「はい!」


現場を目の当たりにし、いろんな才能、個性があることを確認したハルオJr。
具体的なイメージが頭の中に広がったような気がしたのであった。
その頃、農園には夏の脅威の一つが近づきつつあった。
次回"2012年8月 変色の病"に続く。


登場人物一覧


バックナンバー
第1章 「農園再生導入編」まとめ(第1話~第14話)
第2章 「プロジェクト始動編」まとめ(第15話~第25話)
第26話 2011年12月 第一号モニター
第27話 2011年12月 平地と斜面
第28話 2011年12月 息子よ、サポートメンバーは集まっているか
第29話 2012年3月 こだわりの土づくり
第30話 2012年3月 土作りの次は栄養を
第31話 2012年4月 予想外のスピード
第32話 2012年4月 太陽の恵みを取り込め
第33話 2012年4月 激論!父vs子
第34話 2012年5月 いつもの作業風景
第35話 2012年5月 電気を通すために
第36話 2012年6月 世代交代?
第37話 2012年6月 無視できない存在
第38話 2012年6月 備えあれば
第39話 2012年6月 ハルオJrへの相談
第40話 2012年7月 父の正論と息子の理論
第41話 2012年7月 ナカラセくん召喚
第42話 2012年7月 園長のお話
第43話 2012年7月 そうだ、研修に行こう!
第44話 2012年7月 お前の考えてる事が分からない
第45話 2012年7月 それこそが村おこし!
第46話 2012年8月 東京からの応援団
第47話 2012年8月 農園再生プロジェクトver.2.0
[2012/12/10 01:32 ] | 農園再生プロジェクト | コメント(0) | トラックバック(0) | page top
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