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第47話 2012年8月 農園再生プロジェクトver.2.0
【第46話 2012年8月 東京からの応援団のハイライト】 東京からの賑やかな応援団をむかえ、元気を分けてもらったハルオJr。 その勢いを借り、新たな企画を考えるのであった。 登場人物一覧 ―――2012年8月 下ン牧邸――― 下ン牧さん:「はい、じゃあ、今日の授業はここまで~。」 解説:下ン牧さんはハルオJrの簿記の先生でもあります。 ハルオJr:「ありがとうございました!…ところで。」 下:「何?」 Jr:「ちょっと、考えたんですけど。前聞いた下ン牧さんと園長さんの話。」 関連エントリ:第39話 2012年6月 ハルオJrへの相談 第42話 2012年7月 園長のお話 下:「ああ、こだまクラブのことね。」 Jr:「はい。一番の問題点は、障がい者が働く場所がないこと、でしたよね?」 下:「そう。」 Jr:「じゃあ、やっぱり働く場所を提供するというのが一番いいと思います。」 下:「そうね」 Jr:「だから、農園再生プロジェクトで出来る範囲で雇用を考えたいと思います。」 下:「ホント!?」 Jr:「現実的な路線から考えると、資金的に可能なのが週1回、2人、1日5時間といったラインです。」 下:「みんな他の施設で働いているし、体力や通勤から考えると、それぐらいが妥当かもね。」 Jr:「でも、ただ雇用するというだけでは目的が半減します。」 下:「…というと?」 Jr:「ご存知の通り、農園再生プロジェクトは父の村おこしにかける思いみたいな所からスタートしてるじゃないですか。だから、そこに繋げていきたいんですよね。」 下:「うん。それで?」 Jr:「農園再生プロジェクト、(有)原の里、こだまクラブ。この3つを連動させていくというのを基本にしたいと思います。」 ![]() 下:「おお、いいんじゃない?」 Jr:「そうすると、農業、耕作放棄地という社会問題、村おこし、販売、福祉が連動されるということになります。」 下:「そうだね。」 Jr:「基本的には各自が独立してそれぞれ活動するんですが、協力するところは協力するという形をとっていくというのが一番いい形かな、と。」 下:「具体的には?」 Jr:「まず、障がい者雇用を行います。気になるのは、彼らが露出OKかというところですけど…。」 下:「なんで?」 Jr:「いろいろ調べたり考えたりしたところ、屋久島の一番の特産品である『たんかん』は圧倒的に知名度が低いのが現実で、鹿児島県内の青果市場でしか取扱いされていせん。で、やっぱりそこは知名度が上がると販路も広がると思うんです。やっぱり知ってもらうのが第一歩というか。」 下:「うん。」 Jr:「耕作放棄地だって農業関係者か興味がある人しか知りません。でも、大きな社会問題です。特に農村にとっては。」 下:「それで?」 Jr:「だけど、その両方を知らなくても、屋久島に興味すら持っていなくても、福祉の分野になら興味のある人はいる。だから、彼らが農園で活動しているところをブログとかSNSで発信できれば、屋久島ではこんな特産物があるんだ、とか、農園再生プロジェクトっていう活動をしている人がいるんだって知ってもらうことが出来ます。コレは原の里にとっても、プロジェクトにとっても大きなメリットになります。」 下:「たしかに。」 Jr:「そうすると、販路の拡大ができたり、サポートメンバーの募集がしやすくなります。ということは、資金が増えるということで、その分彼らの仕事を増やすことも可能になるというわけです。モチロンそんなに簡単にいくはずもないですし、時間はかかると思いますけど。」 下:「いや、面白いと思う!福祉業界ってなかなかビジネス的に考えるって難しいのよ。新しい視点かもしれないよ。」 Jr:「ホントですか!?よかった~。」 下:「そこは、実行前に確認を取っておく必要があるわね。まあ、親御さんもメンバーに入ってもらうのが一番いいのだろうけど。」 Jr:「是非、お願いします!」 下:「それにね、障がい者の人たちって認めてもらいたいって願望が強いのよ。生まれてからずっと認められない環境に育つ人が多いから。」 Jr:「…そうなんですか…。」 下:「そうなのよ~。」 Jr:「あ、あと村おこしの部分なんですが。」 下:「ん?」 Jr:「障がい者雇用については、もう一つ側面があります。それはモデルを作るってことです。」 下:「ふん。」 Jr:「それがモデルとして確立した時点で、近隣の農家さんなんかに『こういう仕事ができます!』って案内をしてみたいなって思います。実際に農作業をしてるってなれば、安心感もでるでしょ。もしかしたら、資金的に余裕を作ることが出来ずにプロジェクトの雇用は週1回から増えないかもしれません。働く場所がないなら増やせばいいと思うんです。1つの農家さんは月に1回でも、2ヶ月に1回でも、年に1回でもとにかくいいので、雇ってくれる人を増やせばそれだけ働く場所も増えますし。」 下:「なるほど。」 Jr:「これが、ウチがIターンできた農家ならどうかな…って思うかもしれませんが、代々ココに住んでいる一族なのでその辺は納得ができるんじゃないかな、と。高齢化が進むと人手は確実に減りますし、技術的に簡単な仕事は誰かにやって欲しいって思う人も増えてくるんじゃないか、って思って。」 下:「うん。そうだね。そういう農家さんが現れたらラッキーくらいに考えておけばOKかも。」 Jr:「はい。…でも、ボクには福祉関係の知識も経験も全くありませんけど大丈夫ですか?」 下:「大丈夫。もともと、何の仕事をするにしても障がい者1人にボランティア1人は必ずつけるつもりだし、それくらいの人数を集めてからのスタートにする予定だから。」 Jr:「よかった!それを聞いて安心しました。」 下:「ハルオJrは、まだ障がい者が働いているところを見たことないでしょ?種子島の研修に行って、それをちゃんと見て、もっとイメージを掘り下げてみたらいいんじゃない?基本路線は問題ないと思うから。」 関連エントリ:第43話 2012年7月 そうだ、研修に行こう! 次なる戦略の基本イメージを固めつつあるハルオJr。 種子島の研修でまた、衝撃を受けることになるのであった。 次回、"第48話 2012年8月 自分にはない才能"に続く。 登場人物一覧 バックナンバー 第1章 「農園再生導入編」まとめ(第1話~第14話) 第2章 「プロジェクト始動編」まとめ(第15話~第25話) 第26話 2011年12月 第一号モニター 第27話 2011年12月 平地と斜面 第28話 2011年12月 息子よ、サポートメンバーは集まっているか 第29話 2012年3月 こだわりの土づくり 第30話 2012年3月 土作りの次は栄養を 第31話 2012年4月 予想外のスピード 第32話 2012年4月 太陽の恵みを取り込め 第33話 2012年4月 激論!父vs子 第34話 2012年5月 いつもの作業風景 第35話 2012年5月 電気を通すために 第36話 2012年6月 世代交代? 第37話 2012年6月 無視できない存在 第38話 2012年6月 備えあれば 第39話 2012年6月 ハルオJrへの相談 第40話 2012年7月 父の正論と息子の理論 第41話 2012年7月 ナカラセくん召喚 第42話 2012年7月 園長のお話 第43話 2012年7月 そうだ、研修に行こう! 第44話 2012年7月 お前の考えてる事が分からない 第45話 2012年7月 それこそが村おこし! 第46話 2012年8月 東京からの応援団 |
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