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第29話 2012年3月 こだわりの土づくり
【第28話 2011年12月 息子よ、サポートメンバーは集まっているかのハイライト】 プロジェクトは幸先のいいスタートを切った。それはいろんな人の協力を得ればこそである。 感謝の気持ちとプレッシャーを胸に秘めつつ、収穫最盛期が終わる3月後半、いよいよ本格的な農園再生が始まる。 ―――2012年3月――― 父:ハルオ:「さて、たんかんの収穫も終わった事だし、いよいよ本格的な再生に取り掛かるとするか。」 息子:ハルオjr:「さすがに最盛期には手が回らなかったからね。」 解説:12月後半から3月中旬まではぽんかん、たんかんの収穫、出荷の最盛期になります。ハルオJrは(有)原の里の業務として「げじべえの里通販」の集荷、出荷業務も行っていたため、農園再生に関する時間を割くことはできませんでした。なので、前回から今回の話は3ヶ月ほど時間が経過しています。 子:「で、何からやるの?」 父:「うむ。やっぱり施肥からだな。」 解説:施肥(せひ)とは肥料を撒くことです。 父:「というわけで、まずは堆肥だな。土づくりが基本だからな。じゃあ、運ぶか。」 子:「おう。」 ―――1時間後――― ![]() 父:「よし。」 子:「やっぱ、小清水(こしみず)使うんだ。」 ![]() 解説:小清水(こしみず)とはBM小清水菌のことです。北海道小清水町で発見されたこの菌は、有用微生物として活用されています。土壌の活性化に強い効果を持ち、農薬などの使用を最小限度に抑える効果が期待できるという事で全国で使用されています。 屋久島でも屋久島小清水研究会が立ち上げられ、主品目であるぽんかん、たんかんの栽培に使用されています。といっても、屋久島では二戸の農家しかほとんど使っていません。我が家はそのうちの一戸ということになりますね。 小清水液という液体がおおもとになりますが、これは飲んでも大丈夫ですし、飼料に混ぜて使う畜産農家もいるほどです。傷につけたら治りが早かったなどという体験談もあることから、酵素に近い作用があるのかもしれません。 我が家ではこの液とBM小清水入りの堆肥を使って栽培を行っています。 BM小清水を使った農法は「小清水農法」と呼ばれています。 父:「ああ。それがイイと思って使い続けてるからな。」 子:「こだわりってことね。」 父:「じゃあ、お前はこれを木の根元に振り分けておいてくれ。そしたら、コッチが撒いていくから。」 子:「了解。」 ![]() 解説:堆肥は非常に軽いです。1袋12~13kg。写真で見るととてつもない重労働に見えますが、案外そうでもありません。運搬機や一輪車を使ってもいいのですが、この方が作業が早いので今回は使いませんでした。ちなみに、農園を全て合わせて今年は300袋ほど堆肥を使っています。 ![]() 解説:堆肥を撒く時のポイントは根元ではなく、その周辺に撒くということです。基本は枝の外周の真下。理由は、そのあたりの根が一番栄養を吸収するからです。 ―――2日後――― 父:「よし。終わったな。」 子:「ああ。」 父:「再生のための土台はこれでいいだろう。」 子:「あとは、様子を見ながらやるしかないね。」 父:「そうだな。」 一年の始まりは堆肥からだった。こだわりの小清水堆肥。 このこだわりが、実を結ぶ日を信じて今はやるしかないのである。 次回"第30回 2012年3月 土作りの次は栄養を"に続く。 登場人物 ![]() ![]() バックナンバー 第1章 「農園再生導入編」まとめ(第1話~第14話) 第2章 「プロジェクト始動編」まとめ(第15話~第25話) 第26話 2011年12月 第一号モニター 第27話 2011年12月 平地と斜面 第28話 2011年12月 息子よ、サポートメンバーは集まっているか |
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