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屋久島農園再生プロジェクト

第37話 2012年6月 無視できない存在
第37話 2012年6月 無視できない存在


第36話 2012年6月 世代交代?のハイライト】
10歳年下のしっかり者ナカラセくんに先を越されたような気がして気持ちばかりあせるハルオJr。
そんな気持ちとはうらはらに日々の作業は続いていくのであった。


―――2012年 6月―――
父:ハルオ:「このやろがっ!このっこのっ・・・!」


息子:ハルオjr:「どうした?大きな声出して。」


父:「テッポウがいた・・・!」


子:「ええー!?テッポウ!!?…本当だ。」


kamikiri.jpg


解説:テッポウとはゴマダラカミキリムシのことです。なぜテッポウと呼ぶのかは分かりません。
この虫はぽんかん、たんかんの木に卵を産みつけます。卵は木の中で孵化し、幼虫は木を食べて成長します。
この時食べられた木は弱ってしまいます。最悪の場合枯れてしまう事もあります。
つまり、ぽんかん、たんかんの害虫で中でもタチが悪いので農家はこの虫を目の敵にしているというわけです。



子:「コイツはタチが悪いからな~。」


父:「ボーっと見てないで、見つけたらちゃんと駆除しといてくれよ。」


子:「分かった。」


――――――――――

子:「うおっ!?」


父:「どうした?」


子:「びっくりしたー。ハチの巣があったよ。」


父:「デカいのか?」


子:「いや、まだ3匹くらいしかいない小さいヤツ。」


父:「危ないから、ちゃんと潰しとけよ。」


子:「了解。」


hatinosu.jpg


解説:ぽんかん、たんかんにとっては害虫ではありませんが、木にはよくハチが巣を作ります。アシナガバチであることが多いです。ちなみにハルオJrも今年1回刺されました。
農作業を行うに当たって危険なので見つけたら、殺虫剤で蜂を駆除し、巣を潰してしまいます。



子:「しかし、果樹園は虫にとって住みやすい場所なんだな。」


父:「果樹園が住みやすいのか、屋久島が住みやすいのかは分からんがな。」


子:「いずれにしても、こっちにとっては敵ってことだけど。」


父:「そうだな。本当は共存できればそれに越したことはないけど、無理だしな。なんとか虫が近づかない方法でもあればいいんだが。」


子:「うーん。それまでは対症療法しかないってことか・・・。」


最悪の場合、果樹園を全滅に追い込む害虫や危険を伴う虫との戦いも農業の一環なのであった。
農家が戦う相手は意外と多い。父子は6月にして最大の敵を迎え撃つことになるのであった。
次回"第38話 2012年6月 備えあれば"に続く。


登場人物


yoshimasa父:ハルオ


tonmo201110 (3)息子:ハルオjr


バックナンバー
第1章 「農園再生導入編」まとめ(第1話~第14話)
第2章 「プロジェクト始動編」まとめ(第15話~第25話)
第26話 2011年12月 第一号モニター
第27話 2011年12月 平地と斜面
第28話 2011年12月 息子よ、サポートメンバーは集まっているか
第29話 2012年3月 こだわりの土づくり
第30話 2012年3月 土作りの次は栄養を
第31話 2012年4月 予想外のスピード
第32話 2012年4月 太陽の恵みを取り込め
第33話 2012年4月 激論!父vs子
第34話 2012年5月 いつもの作業風景
第35話 2012年5月 電気を通すために
第36話 2012年6月 世代交代?
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[2012/09/07 20:54 ] | 農園再生プロジェクト | コメント(0) | トラックバック(0) | page top
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