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第32話 2012年4月 太陽の恵みを取り込め
【第31話 2012年4月 予想外のスピードのハイライト】 予想を大きく超えるスピードで目標の100名のサポートメンバーを獲得したプロジェクト。 確実な前進を感じつつ、次の環境整備の作業に取り掛かる。 ―――2012年 4月――― 父:ハルオ:「よし、じゃあ環境整備…といっても防風林の整備だが、始めるか。」 解説:屋久島の農地は木に囲まれています。 それは、「防風林」と呼ばれる木の囲いです。屋久島は台風の通り道なので、強風による農作物への被害を抑えるために農作物(果樹)よりも背の高い木で農園を囲い、作物を守っているのです。 「防風」の効果を早く効かせるために成長の早い樹木を植えるのが一般的です。 防風林が生い茂りすぎると、風通しが悪くなります。風通しがわるくなるとカイガラムシの発生によるスス病などでたんかんの見た目や味に影響があります。そのため農家は防風林の脇枝を切って風通しを良くします。これも大切な農作業の1つなのです。 2011年内にも防風林の整備を行いましたが、時間と労力の関係上あるていどおおざっぱにしている部分がありました。 いよいよ本格始動したので、きちんと整備を行う段階になった、ということです。 関連エントリ:第5話 光をさえぎるもの 息子:ハルオjr:「おう。」 父:「どうしても、日当たりが悪いと光合成に影響がでるからな。といって、切りすぎると台風が来た時が怖い。」 子:「バランスが問題ってことね。」 父:「木の事を考えると、とりあえずは日当たりと風通しを優先しよう。あの辺を切るか。」 ![]() 子:「了解。」 ![]() 解説:ここで使っているのは、高枝チェーンソー。通称「プルーナ」です。 脚立にのってさらに高いとことろを切るとかなりの高さまで対応できます。 が、場所によっては足元が安定しない場合があるので、使いどころは限られてしまいます。 良い子はマネしないようにしましょう。 子:「横の枝はこれ(高枝チェーンソー)で切れるけど、幹の部分はちょっと無理があるわ。」 父:「それはそうだ。その部分はちゃんとプロに頼んであるから心配するな。」 子:「おお、それなら安心だね。しかし、農園の整備も結構金かかるなぁ。」 父:「そうだな。それに手間もかかる。だからこそ"耕作放棄"されるということもある。」 子:「たしかに、誰にでもは出来ないところはあるもんな。」 父:「だからといって、それを見過ごしていると手遅れになる。難しいところだな。」 子:「耕作放棄地もここだけじゃないしね。」 父:「ああ。屋久島中で300町歩(300ha=90万坪)ほどあると言われていたりするからな。」 解説:現在、屋久島農園再生プロジェクトで再生させている農園は約1町歩(1ha=3000坪)です。 おそらく、父子2人だとそれ以上の広さはあまり対応できません。 耕作放棄地がいかに拡大しているかが分かります。 子:「は?そんなに??うーん。道のりは長いぞそりゃ。」 父:「何を言ってる。ウチだけでそんなにできるわけないだろう。」 子:「そりゃそうだ。ま、一部だけでもできればイイって思わなきゃね。」 ―――数日後――― ![]() 子:「おおっ!すげ!!すっきりしてる!!!これなら日当たりも大分いいね。」 父:「ああ。やっぱりプロは違うな。」 子:「ああ、そうだ。またお客さんくるからさ、農業体験のモニターをしてもらおうと思ってるんだけど。」 父:「そうか。分かった。」 日当たりを良くするための環境整備を行った父子。 耕作放棄地問題の大きさも再確認することになったのであった。 モニターを再び迎え入れることになったが、これが父子の衝突を呼ぶとはまだ知る由もないのであった。 次回"第33話 2012年4月 激論!父vs子"に続く。 登場人物 ![]() ![]() バックナンバー 第1章 「農園再生導入編」まとめ(第1話~第14話) 第2章 「プロジェクト始動編」まとめ(第15話~第25話) 第26話 2011年12月 第一号モニター 第27話 2011年12月 平地と斜面 第28話 2011年12月 息子よ、サポートメンバーは集まっているか 第29話 2012年3月 こだわりの土づくり 第30話 2012年3月 土作りの次は栄養を 第31話 2012年4月 予想外のスピード スポンサーサイト
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