屋久島農園再生プロジェクト

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第17話 本当に得たいものは得難い存在
第17話 本当に得たいものは得難い存在

第16話 父よ、「CSA」を知っているか?のハイライト】
『CSA』とは耕作・栽培前に会員から資金を得るという農業支援型の経営手法だった。
しかし、そのままでは、屋久島の環境には馴染まない。
そこで、屋久島風にアレンジすればいいと息子は言う。
アレンジの本当の狙いは「会員のとらえ方」だという息子の真意とは!?


父:ハルオ:「本当の狙いは『会員』のとらえ方を『屋久島風』に変えるってことか?」


息子:ハルオjr:「うーん。半分正解。『屋久島』にプラスして『農園再生』風に変える…というか考えるってことなんだよ。」


父:「さっぱり意味が分からないんだが。」


子:「えーとさ、前に『夢がある』って言ってたじゃない?」


父:「ああ。農村をまるごと楽しんでもらう企画をやりたいというのと、この農園再生の輪を広げたいというのが父さんの夢だ。」


解説:屋久島の南部にある原集落は屋久島を代表する農村です。また、近隣に観光資源がいくつもあります。さらに、飲食店や民宿、各種ガイドなどもあります。そういった強みを十分に引き出すために「農村まるごとツアー」をしたいというのが父の1つの夢です。
また、現在取り組み始めた農園再生の輪を広げていきたいというのも、もう1つの夢なのです。
参照:第7話 父の夢



子:「それ。それのさ、農園再生の輪を広げるってことが大切だと思うんだよ。」


父:「それは、もちろんそうだ。1つの農家だけではどうにもならん問題だからな。」


子:「うん。でもさ、広げるイメージが農園再生に取り組んでいれば、それを知る人が出てくる。知る人が出てくればその中から興味を持つ人が出てくる。興味を持つ人が出てくれば、参加したいと思う人が出てくる…かもしれない。っていう感じでしょ?それにも違和感があったんだよ。」


父:「どういうことだ?」


子:「違和感は2つ。1つは、その方法だと周辺に住んでいる人にしか分からないでしょ?輪を広げる範囲がどうしても屋久島の中になってしまうじゃない。別に輪を屋久島に住んでいる人に限定しなくてもいいんじゃないか?って思ったのよ。」


父:「…もう1つは?」


子:「もう1つは、自然に知れ渡る前に、こちらから『こんなことしてますよー』って言ってもいいんじゃないか?って思ったこと。」


父:「でも、どうやって?」


子:「さっき言った『CSA』の会員のとらえ方なんだけど。お客様としての会員を集めるんじゃなくて、いっしょに農園再生に取り組んでくれる人を募集したらどうかな?」


父:「いっしょに農園再生に取り組む?」


子:「うん。農園再生に興味を持ってくれて、真面目にこの問題に関心がある人を募集するんだよ。それも地域関係なく。
だけど、距離や時間や交通費とかの問題で実際に屋久島に来ていっしょに作業をするのは難しい。専門性が高いから、そっちの問題もあるし。だから、実際の作業は父子でやる。
ただ、我が家にはこの農園再生をずっと続けられるだけの資金力は正直言ってない。だから、1人5000円で農園再生を支援してくれませんか?って問いかけてみるんだよ。」


父:「…。」


子:「もちろん、ただ5000円もらいました、ありがとうじゃ支援をする人もつまらないし、こっちだってただ恵んでもらうわけにもいかない。いっしょに再生させた農園の『たんかん』なんだから、支援してくれた人に再生農園で収穫できた『たんかん』を送るんだ。」


父:「『CSA』とは似て非なるものだな。」


子:「うん。ここで重要なのは、農園再生をある程度『業』として成立させることだと思うんだ。もし、農園再生の作業に参加したいという人がいたとしても、基本的に資金は手出しです、じゃなかなか踏み込めない。父さんは踏み出せても、オレは無理だと思った。」


解説:ここでいう「業」とは「なりわい」のことです。それは収入を得て生活をするということを意味します。農業は「農」を「業」として行うということで、「業」が成り立たなければそれは「農業」とは呼べないのだ、と父は言いました。
参照:第8話 農と業と農業



父:「それが、支援してくれる人がいて、農園再生の運営自体はなんとかなる。父子で得たノウハウを教えることが出来るって形になれば、本当の意味での広がり…規模的なものも見えてくるな。我が家で出来る範囲だけやったってたかがしれているからな。」


子:「うん。すぐには無理でも将来的にそうなれるシステムが大切だと思うんだよね。」


父:「しかし、年間1人5000円というのは?」


子:「ああ。農園再生って話的にすごく面白いと思うんだよね。やぶのようになっていた所が農園らしくなって、収穫できる量も少しずつ増えていって。記録を写真に撮って行ったら分かりやすいし。
それで、興味を持つ人がいてさ、支援をしたいって思ったとするじゃない。だけど、あんまり高いと参加したくてもしづらいなーって思うじゃない。で、自分が気軽に面白そうだから支援してみようかって思える金額を考えたら年間で5000円くらいだったんだ。」


父:「なるほど。参加しやすさは大事だな。」


子:「でしょ?」


父:「ふむ。それで『たんかん』はどのくらいの量を送るんだ?」


子:「うん。収穫量と金額から考えると1人5kgだと思う。」


父:「妥当なところだな。で、何人くらい募集するんだ?」


子:「2012年に収穫できる量はどれくらい?」


父:「ほぼゼロだな。」


子:「じゃあ、2011年中に募集をして2012年に送るっていうのは無理だね。」


解説:屋久島たんかんは、2月中旬~3月中旬が収穫時期です。3月から1年の栽培のサイクルが始まり、翌年に収獲という流れになります。

父:「ああ。支援だけしてもらって何もないというのは、申し訳ないし、こっちも気持ちよく仕事ができないな。」


子:「じゃあさ、2013年に最低限収穫できる量は?どんなに失敗しても間違いなく収穫できるっていうライン。」


父:「間違いなく出来るのは500kgだな。」


子:「じゃあ、1人5kgとして100人だね。」


父:「ああ。必要な金額からじゃなくて、送ることが出来る量から人数を設定するわけだな。」


子:「その後は、間違いなく収穫できるっていうラインが上がっていくわけだからそれに応じて募集人数を増やしていく。それが増えるまでが踏ん張りどころかな。」


父:「その案で行けば、農園再生の作業の方に参加したいという人があわられた頃には収穫量も支援してくれる人の人数も増えているというわけだな。」


子:「うん。運営的にも安定するでしょ。」


父:「しかし、よく考えたな。なかなか面白い案だと思う。若いから出る発想かもしれんな。」


子:「いや。『たんかん』を送るだけじゃダメなんだよ。そこがポイントなんだ。」


息子の真意はお客さんとしての会員を集めるのではなく、農園再生に興味を持ち、一緒に再生を行ってくれる人を募集するということだった。
それは、農園再生の広がりの持たせ方のイメージを拡大させることであった。
しかし、支援をもらって「たんかん」を送るだけではダメだという。息子のいうポイントとは?
次回"第18話 肝心なのは共有すること"に続く。


登場人物


yoshimasa父:ハルオ


tonmo201110 (3)息子:ハルオjr


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第1章 「農園再生導入編」まとめ(第1話~第14話)
第15話 農園再生の弱点
第16話 父よ、「CSA」を知っているか?
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[2012/02/24 00:38 ] | 農園再生プロジェクト | コメント(2) | トラックバック(0) | page top
第16話 父よ、「CSA」を知っているか?
第16話 父よ、「CSA」を知っているか?


第15話 農園再生の弱点のハイライト】
息子:ハルオJrが引っかかっていたのは、農園再生の弱点「回収率の悪さ」だった。
ハルオJrが口にした「コミュニティ・サポーティド・アグリカルチャー」とは一体?


父:ハルオ:「で、そのアグリなんとかっていうのはなんなんだ?」


息子:ハルオjr:「コミュニティー・サポーティド・アグリカルチャーだってば。まあ、『CSA』の方が呼びやすいけど。
この農園再生の回収率の悪さってさ、結局継続できるのか?って問題にぶつかるよね。
で、継続できない状態っていうのが、資金かやる気か体力のどれかが無くなる状態だって思う。
今のところ、やる気と体力に関してはあんまり問題ない。ってなると、やっぱり資金が一番のネックかなって。」


解説:農園再生を継続させていくためには、「やる気」「体力」「資金」の要素が欠かせません。
我が家の場合、「やる気(情熱・覚悟)」と「体力(男手2人分)」については問題がありません。
むしろ、夫婦だけとか高齢な農家に比べれば恵まれている環境にあります。
しかし、もともと大きな農家でも資産家でもないので、農園再生を継続し続ける「資金」が本当にどのくらいもつのか?という問題点があります。
これは、農園再生には思いのほか資金がかかるということが原因で、農園再生にかかる労働対価(父子の労賃)が得られない可能性が高いのです。
この状態が続けば、「資金」だけでなく「やる気」の低下にもつながっていく根幹的な問題なのです。



父:「それで?」


子:「で、なんかいい方法はないか調べてみたら、この『CSA』があったんだよ。」


父:「どんな方法なんだ?」


子:「うん。簡単にいうと、耕作の前にお金をもらって作物を育てる。育った作物は払ってくれた人に送るっていう仕組みなんだよ。」


csa.png


父:「なるほどな。確かにこれなら最初に資金が集まるから資金不足になる心配はないな。
だが、これは屋久島で成立するのか?」


子:「確かに、それが問題なんだよね…。今これをやってる農園がいろんな所にあるんだけど、大体が都市近郊型みたいなんだよね。」


父:「消費者が近い所に大勢いると有利だからな。というか田舎…まして島では難しいんじゃないか?」


子:「うん。そう思う。だからコミュニティ・サポーティド…地域で支えるって名前なんだと思う。」


父:「まして、今の再生農園の『たんかん』は特産品だからな。島での需要がそんなにあるとは思えないな。」


子:「そうなんだよね。調べた範囲では『CSA』は野菜中心でやってる所ばかりだし。」


父:「数か月のサイクルで収穫できるからな。『たんかん』は果樹だから年1回しか収獲できん。季節ものだしな。」


子:「うん。」


父:「で、その『CSA』はいくらくらい会員からもらうんだ?」


子:「いくつかホームページを見たら、月数千円くらい。年間にして数万~10万円ぐらいが相場みたいよ。」


父:「仮に100人の会員がいて、年10万円もらったら1000万円か。それはすごいな。」


子:「そのかわり、かなりの量の農作物を作らないといけないけどね。」


解説:コミュニティ・サポーティド・アグリカルチャーとは
日本で生まれ、アメリカで育った農業経営の手法です。
生産者は耕作前に資金を得ることができ、消費者は出所の確実な安心できる農作物を得ることができます。
近年、日本に逆輸入して取り入れられています。息子が調べた範囲では成功している例は
・近くに多くの消費者を抱える近郊都市がある。
・金額が年間数万円~10万円。
・野菜を作って定期的(月数回)消費者に送っている。というものが多かったです。
屋久島の場合、
・近くに近郊都市がない。
・栽培の中心が果樹なので年1回しか収穫できない。
という成功パターンとは逆の環境があります。父が懸念しているのはその点です。


父:「農園再生の場合は、そもそもいつになったら、本格的な収穫ができるか分からないんだ。その『CSA』という手法は無理があるんじゃないか?」


子:「そのまま使えば、ね。農園再生風にアレンジすればどうだろう?果樹だから年で考えてさ。」


父:「月会費じゃなくて、年会費にするってことか?」


子:「うん。年会費数千円とかって形にしたら、いけるんじゃないかって思ってる。」


父:「基本的に最初に年会費を数千円もらって、農園再生をする。それで収穫出来た『たんかん』を送るっていう仕組みを考えているってことでいいのか?」


子:「うん。」


父:「だけど、会員はどうするんだ?離島だから近郊都市なんかないぞ。」


子:「屋久島の主な農産物ってさ、もともと島で売られてないじゃない。だから、会員も島に求めなくてもいいと思うんだよ。まあ、『CSA』のコミュニティの部分がなくなるけど。」


父:「…なるほど。たしかにそれはそうかもしれん。」


子:「それにさ、会員って要は『お客さん』じゃない?」


父:「それはそうだろう。」


子:「でもさ、その会員っていうところをさ、農園再生風にアレンジしたいよね。」


父:「どういう意味だ?」


子:「『CSA』っていう経営手法をさ、農園再生風に月額を年会費にして、コミュニティの地域性を無くすっていう形でアレンジすれば、屋久島でも可能じゃないか?って考えてる。
どうせなら、会員のとらえ方もアレンジしたいよねってこと。むしろ、それが本当の狙いなんだよ。」


『CSA』とは耕作・栽培前に会員から資金を得るという経営手法だった。
屋久島は環境的に『CSA』は馴染まない。しかし、それをアレンジすればいいという息子。
さらに、「会員」のとらえ方もアレンジしたいと言う。息子の真意とは…?
次回"第17話 本当に得たいものは得難い存在"に続く。


登場人物


yoshimasa父:ハルオ


tonmo201110 (3)息子:ハルオjr


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第1章 「農園再生導入編」まとめ(第1話~第14話)
第15話 農園再生の弱点
[2012/02/17 00:32 ] | 農園再生プロジェクト | コメント(0) | トラックバック(0) | page top
屋久島農園再生プロジェクトリミックス連載開始!
いつもの本題からはちょっと横道にそれて、お知らせです。

屋久島ヒトメクリ.という雑誌があります。

hitomekuri20120213 (1)

屋久島の情報を発信していこうという季刊誌です。
文化面や自然環境の情報がメインとなっているようです。


その出版・編集をしている方と縁あって
「ちょっと何か書いてくれない?」と依頼を受けました。
参照:ヤクビジ!行こう行こうと思っていたお店。 


しかも、連載で、です。
毎回載せるとなると、それなりのネタを準備しなきゃいけません…。
ということで、屋久島農園再生プロジェクトと連携させることにしました。
題して「屋久島農園再生プロジェクト リミックス」。
なにせ、今私の中で一番大きなテーマですからね!
こういうのメディアミックスっていうんですか?え!?違う??

ブログでは、父と子の会話を中心に客観的に書くことをテーマにしています。
同じだと面白くないので、同じ時間軸の中で私、息子:ハルオjrの思ったことを
中心に~息子の独白~というサブタイトルで書くことにしました。

hitomekuri20120213 (2)

ブログと季刊誌は更新と出版のスピードが違うので、
それもまた面白いかな、と思っています。

いつまで続けて書けるか分かりませんが、
出来る限り書いていきますので、興味がある方は是非ご覧になってみてください。


tonmo201110 (3)息子:ハルオjr
[2012/02/13 17:43 ] | お知らせ | コメント(0) | トラックバック(0) | page top
第15話 農園再生の弱点
第15話 農園再生の弱点


第14話 作業効率と立地のハイライト】
第三の再生農園、再生ぽんかん園の導入作業を終えた父子。
これで、全ての園で農園再生の準備がとりあえず終わった。
しかし、息子ハルオJrには「ひっかかること」があるという。
それは、新しい取り組みへのスタートとなるのだった。


父:ハルオ:「その、ひっかかることっていうのは一体なんなんだ?」


息子:ハルオjr:「ああ、ちょっと前の話になるけどさ、農園再生自体は赤字かもしれないって話があったじゃない?」


父:「ああ。実際に収入が得られるのがいつになるか分からないからな。けど、父さんはこの農園再生は今後、必要になってくるって信じてやっている。」
参照:第8話 農と業と農業


子:「うん。それは分かるんだ。でも、うちも裕福な農家じゃないよね。規模としてはもともと大きな農家の三分の一くらいしかない小さな農家なわけだから。
農園再生だってタダじゃ出来ないでしょ?その投資を農園が再生して収入を得られるまで本当に続けられるのか?って思ったりしてるんだよね。」


父:「…。たしかに、作業量が自分たちの手に余る時に助っ人を頼んだり、自分たちでは出来ない事を専門家にお願いしたりして、頭で想定していた経費を超えてしまってるのは間違いない。…気づいていたのか?」


子:「いや、はっきりと分かっていたわけじゃないけどね。」


父:「でもな、やっぱり農園再生には意義があると信じているし、今さらやめられん。」


子:「うん。それは分かっているんだけど、このまま農園を借りている10年ってスパンで計算したら、どうしたって回収できるのは直接経費だけだと思うんだよ。
投資は農園再生を続ける限りやらなきゃいけないじゃない。でも実際に回収が始まるのが、よくて5年目からってなると、少なくとも、1~4年目の自分たちの労働賃金は全くないわけでしょ?」


父:「そうだな。耕作放棄地を再生させたとしても、普通にきちんと管理している園のように収獲が出来るかどうかもはっきりとは分からないからな。5年目以降だって最初に投資した分の直接経費分を回収して終わりになる可能性だってある。そうなると、最悪10年間まるまるタダ働きだな。そうならないように努力するしかない。」


従来の収支イメージ


子:「…そこなんだよね。そこに引っかかってたんだよ。」


父:「そうか…。回収率の低さか。」


子:「うん。農園再生の弱点。ウチだってさ、生活があるわけだし。本当に続けられるの?」


父:「そういわれると、なんとも答えにくいな。」


子:「別に責めているわけじゃないんだよ。つまり、何が言いたいのかというと、これを続けていくのは、自分たちだけの力じゃ無理なんじゃないかってこと。」


父:「無理じゃないかって言われても、どうすることも出来ないだろうが。」


子:「コミュニティ・サポーティド・アグリカルチャーって知ってる?」


父:「コミュニ…なんだって?」


子:「コミュニティ・サポーティド・アグリカルチャー。略して『CSA』。」


息子:ハルオJrが引っかかっていたのは、回収率の低さだった。
それは、農園再生に取り組み続けていくことの弱点だった。
弱点に対する術はないかと思われた時、ハルオJrが口にした
「コミュニティ・サポーティド・アグリカルチャー」とは一体?
次回"第16話 父よ、「CSA」を知っているか?"に続く。


登場人物


yoshimasa父:ハルオ


tonmo201110 (3)息子:ハルオjr


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第1章 「農園再生導入編」まとめ(第1話~第14話)
[2012/02/09 15:28 ] | 農園再生プロジェクト | コメント(0) | トラックバック(0) | page top
第1章 「農園再生導入編」まとめ(第1話~第14話)
第1話~第14話は「農園再生導入編」になります。


この章は2011年3月~2011年10月までのお話です。
耕作放棄地という農業にまつわる問題があることを、父が息子に語るところから物語は始まります。
耕作放棄地に直面して、問題の深刻さを確認した父子が実際に「農園再生」に乗り出します。
そこから、本格的な「農園再生」を始めるまでの準備期間のお話となります。


実際にはその間に今までの農作業や、やまんこ売店の運営、地域行事・活動への参加などがはさまっています。
そちらについては、ブログ「ヤクビジ!~屋久島で仕事をする~」に書いてありますので、興味のある方はご覧ください。


では、以下まとめです。

第1話 息子よ、「耕作放棄地」を知っているか?
屋久島を代表する農村『はろー集落』にも耕作放棄地がある!?
それを実際に目の当たりにするところから物語は始まった…。


第2話 息子よ、これが「耕作放棄地」の問題だ!
耕作放棄地には深刻な問題があるという父。
深刻な問題とは一体…?


第3話 父の決断
耕作放棄地の深刻な問題に直面した父子。
果たして父の決断とは?


第4話 父子で道を切り拓け!
不退転の覚悟で耕作放棄地の再生に乗り出す決意を固めた父。
いよいよ父子の農園再生が始まる。


第5話 光をさえぎるもの
農園再生の作業は一筋縄ではいかなかった。
屋久島の農園再生に欠かせない作業があるのだった。


第6話 地をはうもの
農園の整備はまだまだ終わらない。
次に父子を待ち受ける作業とは…?


第7話 父の夢
農園再生のスタートラインに立った父子。
農園再生は父の夢と大きな関係があることが明らかになる。


第8話 農と業と農業
農園再生は『農業』ではない?
父の意味深な一言が農園再生の厳しさを物語る。


第9話 人間だって同じ
農園の整備を終え、弱った木のケアに取り組む父子。
木も人間も生き物だということが大切な基本だった。


第10話 思い切りが肝心
木のケアとして、剪定(せんてい)作業に取りかかる父子。
時には思い切りも大切だということを知る。


第11話 再生者の責任
農業のゴールとなる「収穫」にむかうよりも大切な事があるという父。
再生者の責任は大きなものだった。


第12話 再生農園拡大!?
ようやく、農園再生の導入部分の作業を終えた父子。
しかし、父から衝撃の一言が発せられる。


第13話 うごめくもの
再生農園の拡大を決めた父子。
新しい再生農園には新しい問題があるのだった。
第二の再生農園に待ち受ける問題点とは?


第14話 作業効率と立地
第二の再生農園の導入作業も着々と終えた父子。
第三の再生農園にも新たな問題がやはりあった。


実は、タイトルにある『プロジェクト』の部分はまだ出て来ていません。
なぜかというと、2011年10月時点では「農園再生」はしていたものの、『プロジェクト』は発足していなかったからです。
第2章・第15話からは『プロジェクト』が出来ていくまでを書いていきますので、よろしければお付き合い宜しくお願いします。
[2012/02/06 20:11 ] | まとめ | コメント(0) | トラックバック(0) | page top
第14話 作業効率と立地
第14話 作業効率と立地


第13話 うごめくもののハイライト】
第二の再生農園、第二再生たんかん園で「テッポウ」との死闘を繰り広げつつ、
導入作業を終えた父子。
次は第三の再生農園、再生ぽんかん園の作業へと取り掛かる。
そこで父子を待っているものとは…?


父:ハルオ:「さて、次はここだな。」


息子:ハルオjr:「これはまた…すごいな。」

tuyopon1.jpg


父:「段々畑だから、機械が入れられん。草刈り機でやるしかないな。」


息子:「ああ…たしかに。あれを背負って坂道登るのはしんどいなぁ…。」


tuyopon2.png


父:「若いんだから、上の方は任せたぞ。」


息子:「ええぇ…。まあ、しかたない。」


tuyoponkusaharai201110 (8)


息子:「うわっ。斜面だから足場も悪いじゃないか!こりゃ、急がず慎重にやらんといかんな。」


解説:この再生ぽんかん園は山の斜面を切り拓いた段々畑になっています。
数十年前に開拓されたそうですが、道の狭さから重機は入れられなさそうです。当時の農家の方の仕事量には感服します。
ただ、一つの段の面積が狭いので、作業効率は悪いです。なので、草払いだけで3日かかりました。



父:「やっぱり、昔の農園って感じがするな。」


息子:「そういえば、あんまり見ないよね。段々畑。」


父:「まあ、平地の方が作業しやすいし、安全だからな。」


解説:現在の農業では機械を使って効率をあげている部分があります。果樹は機械を使う割合は少ないですが、それでも草払いや運搬などは機械を使います。傾斜があったり、面積が狭いと機械を入れられないので、必然的に手作業が増え効率が悪くなってしまうのです。
そのため、現在の農園は平地が一般的です。



父:「おい!来てみろ!!」


息子:「なんだよ?」


父:「これを見てみろ。」


tuyopon3.jpg


息子:「おお。原(はるお)集落が一望できる!!」


父:「眺めは最高だろう。」


息子:「おお、海まで見えるから気持ちイイ!!」


父:「作業はしにくいけど、こういう段々畑の方がいいこともあるんだ。」


息子:「それは?」


父:「日当たりがいいんだ。だから、おいしい実がなる。」


息子:「なるほど…。作業は非効率だけど、味はいいのか…。眺め…ロケーションもイイ…。ブツブツ…。」


父:「どうした?」


息子:「…いや、なんでもない。」


父:「そうか。とりあえず、作業を済ませてしまおう。」


息子:「そうだな。」


~1週間後、夕方~
父:「さて、ここも導入作業としてはとしてはこんなもんかな。」


息子:「…また、再生農園増やすとか言い出さないよな?」


父:「さすがに今の段階ではこれが手いっぱいだな。」


息子:「だよな。」


息子:「…あのさ、ちょっと考えてたんだけど。」


父:「最近、黙り込んだり、ブツブツ言ってたのはそれが原因か?」


息子:「うん。ちょっと引っかかることがあったんだよ。」


第三の再生農園、再生ぽんかん園の導入作業を終えた父子。
これで、導入作業は全て終了した。
息子:ハルオJrの「ひっかかること」とは一体!?
次回"第15話 農園再生の弱点"に続く。


登場人物


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第1話 息子よ、「耕作放棄地」を知っているか?
第2話 息子よ、これが「耕作放棄地」の問題だ!
第3話 父の決断
第4話 父子で道を切り拓け!
第5話 光をさえぎるもの
第6話 地をはうもの
第7話 父の夢
第8話 農と業と農業
第9話 人間だって同じ
第10話 思い切りが肝心
第11話 再生者の責任
第12話 再生農園拡大!?
第13話 うごめくもの
[2012/02/03 15:57 ] | 農園再生プロジェクト | コメント(0) | トラックバック(0) | page top
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